ロードバイクをTTバイクに改造しよう!

こんにちは。
TEAM AVANTE 自転車部のおおきたです。

トライアスロンやタイムトライアル(TT)に用いるTTバイク。

今までエンデューロレース専門だったので興味がなかったのですが、パワーメーターを導入してからは純粋に平地でタイムを競うTTに興味が出てきました。

TTを行う上で必須となるのが究極のエアロポジションをとれるTTバイクです。

しかし新たにTTバイクを買う余裕はない上に、そこまでガチでやるつもりもないので(笑)、今回はサブのロードバイクをTT用に改造することにしました。

用いたバイクは数々のレースを共に戦ってきたこちら「Specialized Tarmac S-works 2006」。

昨年の大雨の内灘ロードレース一般の部で5位に入ったときの仕様(雨なのでアルミホイール)です。
もう12年も前のフレームですが、シートチューブがタイヤに沿ったエアロ形状です。時代を先取ってますね…w

コンポはDura-ace 7900 10速、ブレーキのみUltegra 6800、ステアリング周りは3T、サドルはSelle Italia SLR-XPでした。

ペダル、サイコンが付いた状態(ホイール Zipp 404仕様)で7.30kgです。

TTは空力が重要であるため、極めて深い前傾姿勢を取る必要があります。

そのためにはサドルを前に出す代わりにサドル高を上げ、逆にステアリング周りを極力低くして落差を稼ぐ必要があります。
(ロードポジションを前転させた状態)

今回のTTバイクを組み立てる上で重要視したのはヘッドチューブ長です。

このフレームの良いところは水平トップチューブ長が54.8cmと長いのに比べて、ヘッドチューブ長が13.0cmと比較的短いために深い前傾が取れると考えました。
(最近のフレームはトップチューブ長55cmだとヘッドチューブ長は14~15cmくらいあります)

ロードバイクをTTバイクに改造する際はヘッドチューブ長が極力短いフレームをチョイスすると良いと思います。

今回はさらにコラムスペーサーのトールキャップを外してステムを1.5cmほど下げました。


(右に乗ってるのが元々のトールキャップ)

サドルのポジションはUCIルールに則りサドル先端からBB中心まで5センチを基本に組み立てました。

DHバーのベースはコーナーリング時もエアロポジションを維持出来るよう6cmドロップかつ幅はエアロ効果が高いように芯-芯で380mmのDeda Chrononeroを使用。

またDHバーは極力前傾を取れるよう、肘当てからハンドルまでの高さ(スタックハイト)を極力低く出来るRitchey Pro Sliverを選びました。

これの良いところはエクステンションバーがハンドル前面から直で出るために重量増を最低限に出来ることです。お値段も安いです…w

これによりサドルトップから肘当てまではおよそ10cmの落差を稼ぐ事が出来ました。

エクステンションバーは短距離TTレースしか多分出ないのでストレート形状をチョイス。
アイアンマン等を狙う人はベンド型かS字型の方が良いと思います。

そして完成したステアリング周りはこちら↓

ハンドルがブルホーン型なのでそのうちパイプカッターで詰めるかもしれません。


バーエンドシフターはSTIに比べてお値段が安いので、今回ついでにコンポーネントを11速にアップグレードすることにしました。

バーエンドシフターとリアディレイラー(RD)とフロントディレイラー(FD)とスプロケットとボトムブラケット(BB)はDura-ace 9000(メインバイクから一部流用)を使用。

ということで組み上げました。

完成したバイクはペダルとGarmin込みで7.56kg。
重量増はわずか260gでした。

以下、詳細仕様です。

Frame : Specialized S-works Tarmac 2006
Wheel : Zipp 404
Shifter, RD, FD, BB : Dura-ace 9000
Crank : Dura-ace 7900 (50-34)
Chain : Dura-ace 9100
Brakes : Ultegra 6800 + Cane creak 200TT
Handle : Deda Chrononero c-c 380mm
TT bar : Ritchey Pro Sliver
Stem : Ritchey 4axis 100mm
Computer : Garmin Edge 510

クランクは10速用でしたが問題なく変速します。

シフターの先端はUCIルールではサドル先端から75cmで、特例で80cmまで認められているので、今回はとりあえず77cmにセット。
今後ポジション出しで詰めるか伸ばすか決めていきます。

ワイヤーの取り回しは結構苦労しました。
とりあえずブレーキワイヤーはハンドル側に、またシフトワイヤーはエクステンションバー側にタイラップで括り付けています。

先日40kmほどシェイクダウンしてきましたが、簡単に40km/hを維持できます。
エアロ効果抜群です。

また雪が溶けたらポジション出しのために乗り込んで行きたいと思います。

長くなりましたが今日は、「ロードバイクをTTバイクに改造する」と言うお話でした。

では良い1日を!(*゜▽゜)ノ

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